eコマースが活況を呈し消費者行動が変化する中、ブランドは、顧客がどこにいても、関連性の高いメッセージを、適切なタイミングで発信することがこれまで以上に重要となっています。

デジタルと従来のマーケティングチャネルを組み合わせたオムニチャネルマーケティングとは、Webサイト、アプリ、ソーシャルメディア、メール、SMS、コールセンター、実店舗など、顧客のこれまでのタッチポイントを考慮した上で、一貫したメッセージを提供することを意味します。

オムニチャネルを適切に活用することで、最大15%の収益増加が見込めるとの報告もあります。しかし、そのためには、マーケティングチームは、複数のチャネルで行われるコミュニケーションを1つにまとめ、一貫して優れた体験に変える必要があります。ここで次世代顧客データプラットフォーム(CDP)が非常に重要な役割を果たします。

その瞬間での顧客への対応

CDPは、すべてのプラットフォームとチャネルのデータソースをつなげることで、データのサイロ化の解消、リアルタイムでのオーディエンスのセグメント化、意思決定の簡素化、テストに必要な機能の提供を行います。CDPにより、ウェルカムメッセージから、カート放棄のリマインダー、購入後のメッセージまで、ジャーニーのどの時点でも、どのチャネルでも顧客の共感を呼ぶ一貫性のある関連性の高い体験を提供できるようになります。

キャンペーン展開の迅速化

CDPは、IT部門や開発者を介さず、マーケティングチーム主導で管理できるため、マーケティング担当者はキャンペーンを展開した後、すぐに結果を分析することができます。直感的なユーザーインターフェースでデータを分析することで、問題点を容易に特定でき、ブランド体験を迅速に最適化して、コンバージョンを促進し、エンゲージメントを高め、全体的なパフォーマンスを高めることができます。

迅速で的確なカスタマーサポートを実現

サポートを求めている顧客に対して一貫性のない対応をしてしまえば、気分を害する可能性があることが、調査により示されています。アクセンチュアの調査によると、89%の顧客が、自分の抱えている問題を複数の担当者に繰り返し伝えなければならないことに不満を感じています。

単一の顧客ビューが設定されていなければ、顧客がどこから来て、次にどこへ案内すればよいかを把握することは不可能です。

CDPを活用して、サイロ化したデータや分断された顧客レコードを統合し、正確な顧客IDを作成することで、マーケティングチームやカスタマーサポートチームは顧客ジャーニーを完全に把握できるようになり、シームレスなカスタマーサポートの提供、関連性の高いレコメンデーションの作成が可能になります。さらに新規の製品購入へ誘導したり、よりよいブランド体験を提供できるようになります。

これらの一環した顧客体験を通じて、顧客にはブランドとのやり取りが、コールセンター、ライブチャット、メール、対面のいずれで行われていたとしても、コミュニケーションの続きをしているように感じられるのです。

顧客維持とロイヤルティの促進

顧客一人ひとりに合わせた価値ある体験を提供する機能は、彼らをロイヤルカスタマーに、ロイヤルカスタマーをブランド支持者に変える力があります。実際、Salesforceの調査によると、70%の消費者が、企業がどれだけ個人のニーズを理解しているかがロイヤルティに影響すると回答しています

顧客が期待する高度にパーソナライズされた体験は、最新の包括的な顧客プロファイルがなければ実現できません。つまり、さまざまなチャネルやデバイスを介した顧客とのコミュニケーションに基づいた、360度の顧客ビューが不可欠です。CDPは、あらゆるチャネルからリアルタイムでデータを収集し、このプロセスを簡素化、正確な顧客プロファイルを作成して、オムニチャネル戦略やロイヤルティキャンペーン構築の基盤を提供します。

オムニチャネル・ロイヤルティ・プログラム

実店舗とオンライン両方で新規顧客を開拓するとともに、既存顧客を維持するために、オムニチャネル・ロイヤルティ・プログラムに取り組むブランドが増えています。Webサイトやアプリでの懸賞キャンペーンなどによるゲーミフィケーション体験を上手く活用し、実店舗やオンラインでの消費を促進します。

このような体験の核となるのは、顧客行動と、特定の個人を惹きつける商品やプロモーションをよく理解することです。マーケティング担当者は、CDPの機械学習と分析を活用することで、消費者の傾向と購入パターンを特定し、この情報を利用して、魅力的でパーソナライズされた体験、つまり顧客が実店舗とオンラインの両方で何度もそのブランドを訪れたくなるような体験を提供するオムニチャネル戦略を策定できます。

顧客データコンプライアンスによる信頼の構築

EU一般データ保護規則(General Data Protection Regulation: GDPR)や、カリフォルニア州消費者プライバシー法(California Consumer Privacy Act: CCPA)などのデータプライバシー規制や新たな規制により、データプロファイルの一元保存や、忘れられる権利、削除される権利が求められています。

個人情報へのアクセスを一元化し、さまざまなシステムが相互のデータに直接アクセスすることなくデータを共有できるようにすることで、CDPはプライバシーに配慮した設計となっています。消費者は自分のデータが保護されていることに安心でき、企業はプライバシー規制に準拠した方法で自社のオムニチャネルマーケティング活動を進めることができます。

Sitecore CDPによるオムニチャネル顧客体験の実現

Sitecore CDPは、エンジニアリングプロセス全体にわたってプライバシーを考慮するシステムエンジニアリングのアプローチである“プライバシー・バイ・デザイン”による次世代型CDPです。CDPの中核となるデータ管理機能に加え、優れたオムニチャネル顧客体験を大規模に提供するために必要な、高度なディシジョニング、予測分析、テストそして大規模なITシステムやアカウントの管理をソフトウェアによって自動化する、“オーケストレーション”機能を提供します。

Fiona Hilliard is a Content Marketing Manager at Sitecore. Connect with her on LinkedIn.