目次
目次
- エンゲージメントバリューの概要と利用開始について
- 目的を目標に転換する
- エンゲージメントバリュースケール: 目標に価値を割り当てる
- 真価を測定する
- 評価可能なデータ
- エンゲージメントバリューの先を見据える
クイックインサイト
エンゲージメントバリューは、デジタルチャネルのパフォーマンスに関するより優れたインサイトを促進します。 成果や利益を最適化するには、何に焦点を当てるべきかお確かめください。
第1章
エンゲージメントバリューの概要と利用開始について
エンゲージメントを定義する際に、ページの閲覧数やWebサイトの滞在時間を自然と考慮してしまうかもしれません。 これらはエンゲージメントの種類ですが、高いレベルのビジネス目的を達成するために役立つものではありません。
エンゲージメントバリューとは、貴社が最も重要だと考慮するビジネス目標に対して訪問者のやり取りを測定する方法です。 貴社の最も重要な戦略目的が収益増加である場合、その目標をサポートするためにどのようなマーケティング目的を設定すべきですか? この場合はリードと連絡先の獲得が重要になります。リードを増やすことにより顧客も増え、最終的に会社の収益が増加するためです。
そして、この基本的な獲得に加えて、顧客のさまざまな行動に関するインテリジェンスも蓄えることができます。 質の高いデータを使用して顧客が誰であるかを把握し、顧客になる見込みが高いリードと低いリードを区別し、特定のニーズに対してより効果的にマーケティングを実施できます。
第2章
目的を目標に転換する
貴社は包括的な戦略目的を識別し、それをマーケティング目的へと絞り込みました 。 それでは、それらの目的を具体的なデジタル目標へと転換させましょう。 貴社がより多くの顧客の獲得やリードの増加に焦点を当てている場合、貴社が成功しているかを判断するには、デジタルの観点から何を測定すべきですか?
このシナリオでは、「訪問者がニュースレター登録や電話リクエストを行うためのフォーム」であると仮定します。 これらの両方の目標が「顧客の獲得」という元のマーケティング目的を促進し、収益増加につながります。
これは1つの目標の例です。 貴社は組織の全体的な戦略目的をサポートするさまざまなデジタル目標を特定する傾向が高くなります。
第3章
エンゲージメントバリュースケール: 目標に価値を割り当てる
すべての目標が重要ですが、その重要性がすべて等しいわけではありません。 たとえば、ニュースレター登録の価値は電話リクエストの価値と等しいでしょうか? 電話リクエストは貴社について知りたいという意欲が高く、リードが顧客にすぐに転換する可能性があります。 顧客は収益を意味するため、より多くの収益を獲得することがビジネスの戦略目的になります。 この場合、電話リクエストはニュースレター登録よりもエンゲージメントバリュースケールでは高い価値を示します。
独自のエンゲージメントバリュースケールを作成することにより、データを確認して、識別したデジタル業務に関するさまざまな目標に異なる重さを関連付けていきます。 「電話リクエスト」に100件の登録があるとします。 100件中10件が顧客になりました。 それでは、「ニュースレター登録」と比較しましょう。100件中1件が顧客になりました。 あなたのエンゲージメントバリュースケールで「電話リクエスト」が「ニュースレター登録」よりも10倍重要だと決定した場合、差異は1:10の因数になります。
収益増加という貴社の戦略目的に相関するエンゲージメントバリュースケールを効果的に構築することができます。 エンゲージメントバリュースケールを一度設定したら、そのインサイトを使用して決定を行うだけです。
第4章
真価を測定する
エンゲージメントバリューを使用してデジタルアナリティクスを開始すると、必要不可欠だと思っていた部分に限って価値が高くないなど、思いもよらなかったインサイトを入手できます。
次の例を使いましょう。貴社のマーケティングキャンペーンはWebサイトの訪問数を促進することに成功しましたが、大きなデジタル目標でユーザーが転換していません。 マーケティングキャンペーンから十分なビジネス価値を得ていないため、訪問数を増加させるために最適化する必要があります。 まず、より多くの価値につながるキャンペーンを検討することから始めます。
以前に見過ごしていた本当の価値が含まれていた分野のインサイトを取得できることによって、キャンペーンで訪問者をより効果的に貴社のビジネスに重要なデジタル目標に転換し、収益を増加させることができます。 これらのインサイトを使用し、ビジネスの価値を強化して促進することができます。
第5章
評価可能なデータ
貴社がエンゲージメントバリュースケールを作成し、エンゲージメントバリューを使用する準備ができている場合、進捗状況を評価するためにいくつかの変数を使用できます。 こちらでは、キャンペーン、プロファイル、コンテンツ、チャネルの評価について説明します。
キャンペーンを評価するには、さまざまなマーケティングイニシアチブを確認し、貴社にとってどのイニシアチブの価値が最も高いかを理解します。
プロファイルを評価するには、各訪問者のエンゲージメントの方法を観察します。 多くの顧客がエンゲージメントをしていない状態ですか? 最適化をさらに実施することで好機へと転換します。 これらの訪問者に「個客」エクスペリエンスを演出するチャンスを見逃さないでください。 顧客への対応を微調整し、何が効果的かを見極めます。
コンテンツを評価する際に、価値が非常に高いコンテンツと、訪問数は多いが同等の価値を提供しないコンテンツを比較します。
最後に、貴社のWebサイトに訪問者を誘導するだけでなく価値の高い訪問を促進するチャネルを特定することにより、チャネルを評価します。 訪問が貴社の重要なデジタル目標達成に貢献する、訪問1件あたりの価値がより効果的なチャネルを見分け、そこから何を学習できるか考えます。
第6章
エンゲージメントバリューの先を見据える
エンゲージメントバリューを使用して作業する準備ができたら、Sitecore Experience PlatformTMでさまざまな機能を活用しましょう。価値につながるリードを把握しやすくなります。 その一例がExperience Profileです。 Sitecoreは訪問者とブランドの最初の匿名でのやり取りを取得し、そこから堅牢なプロファイルを構築します。また、その後のやり取りもプロファイルに加えられます。 この情報から、顧客とブランドのさまざまなやり取りが理解しやすくなります。
個別のExperience Profileで、行動に関する特定のエンゲージメントバリューと訪問1件あたりの価値を確認できます。 この情報をもとにエクスペリエンスをさらに最適化し、オーディエンスをエンゲージメントの度合いで区別し、エンゲージメントの高いオーディエンスを活用することができます。
また、訪問数と価値のポイントに基づいて、Webサイトのさまざまなページをグループ化することも可能です。 訪問数が高くも、貴社の目標達成につながる価値あるリードに転換させる効果が低いページもあります。 また、目標達成につながる価値あるリードに転換させる効果が高くても、トラフィック量が低いページもあります。どちらも達成できるページが「ヒーロー」ページになります。 そして最後に、ビジネスにとって必要ですが訪問数も価値も低いページがあります。
この情報を使用し、改善機会に基づいてページのグループを最適化できます。最終目標はすべてのページをヒーローページにすることです。